2008年4月14日月曜日

故郷の花 <院長発>

<院長発>
春がやって来て、桜がもう八分咲きか、と思っていたら、あっという間に散りかけて、おやおや、はや、おしまいだね。月並みな写真を沢山撮ったけど、公開しないままになってしまいそうな早さだ。そうか、Shigeも高校生なんだね。長くて辛い3年だった。君のもっと屈託のない笑顔がみられればいいのだが。いよいよ、これからが、君の鼎の軽重を問われる時だよ。いやあ、それにしても、4人の子ども達の中で、君が一番おしゃれなのかもしれんな。垢抜けしないおいらと似なくて良かった。
さて、桜三里の入り口から、山の上にどんどん上がった所に村里があって、事務長の知り合いで「千年の森」という運動を主催している人が住んでいるという。随分な山の中だ。それにしても、桜は何処でも咲いているもんだね。

細い道を上がって上がって、一番上のどん詰まり。その桜の二本ある、古いかや葺き屋根のお家にその人たちは住んでいた。今日は集まりがあって、桜の木の下で昼食だ。一品持ち寄りの、いわゆるpot luck partyというやつだ。

これで苗を植えてから30年ほどのものだそうだ。桜の寿命はあまり長くないらしいな。まだ花も咲かないうちから、緑の葉をつける枝は、何とか病と言って、切ってやらなければならないんだと。大きくなると手入れも大変だ。「桜切る馬鹿、梅切らぬ馬鹿」って言うけど、切った断端をちゃんと防腐剤で処理しておいてやればいいらしい。

もっと上の方に一人咲く桜。桜というのは、何となく、擬人化したくなる木だな。このように一人だけ勝手に咲いている奴やら、数本で群れになって咲いている奴やら。白っぽいのや、ピンクやら、緑っぽいのやら、色々あるといいな。

 古来、桜を歌った名歌は数多いが、私たちが知っているのは、その中でも限られた特に秀逸な歌ばかりなんだろう。それにしても、中学校、高等学校時代に国語・古典の時間に習ったものは、今もふと思い浮かんで口ずさめる。ありがたいねえ。千年もの時空を超えて、昔の人と想いが通い合うなんて。

さざなみや 志賀の都は 荒れにしを 昔ながらの 山桜かな

                    平忠度「故郷の花」 


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